自分だけの部屋[ひみつ基地(2005年出版):前書きより]
自分だけの部屋が欲しい
そこに何もかも置いておきたい
捨てることが一切嫌いな俺が自分だけの部屋を作ったら
とてつもなく大きな部屋になるだろう。
まず将棋の本、手品の本、、カジノの本、詩集、哲学書、小説、
もうそれだけで相当なスペースになる
あと、ボールペンや時計を集めるのも好きだ
メモ書きだって、あらゆる場所にピンでさして残しておきたい
年代ごとにストリートを作る
そこを歩けば、自分のヒストリーが瞬時に
よみがえってくるようにしておく
過去の時間の隙間からもうわすれかけられていた俺が
ぬっくり顔を脱してきて
「そんな簡単に俺のことを忘れるの?」って囁く
昔の友達や恋人も顔を出す
本のなかで出会った人物や作家も登場してくる
いつかそんなとりとめのない
思い出を繋ぎ合わせて小説を書いてみたい
俺の肉体がオンボロになってしまうまでに…
エッセイ集“ひみつ基地”の「前書きに代えて」で当時の素直な気持ち綴った文章です。
あれから4年。
“自分だけ”と思っていたものは“あらゆるもの”に、
“部屋”だと感じていたものは大きな“庭”、さらにいうならフィールドに
変化したような気もちがします。
過去の時間も思い出も、4年間のなかで積み重ねられ、
こころの軌跡とともに熟成しながら、もっと大きく脹らみ続けています。
小説は未完成、まだまだ肉体もオンボロにはなりません。
公言したことを責に、
未公開のエッセイもあわせて、今のこころのメッセージを
ふたたびマスイ風に書き綴って参ります。
もともとサービス精神が強い性格、
皆さまのご期待は何よりの更新の励みとなりますゆえ、
ご愛読お願い申し上げます。
